2026.11.05
注文住宅の住宅ローンはいくら借りる?無理のない予算の決め方
注文住宅の住宅ローンはいくら借りる?無理のない予算の決め方
注文住宅を検討し始めると、まず気になるのが「住宅ローンはいくら借りられるのか」ということではないでしょうか。
住宅ローンの借入額は、年収や勤続年数、金融機関の審査基準などによって変わります。しかし、金融機関から借りられる金額と、実際に無理なく返済できる金額は必ずしも同じではありません。
特に注文住宅では、土地購入費や建物本体工事費だけでなく、付帯工事費・外構工事費・諸費用なども必要です。予算を決める際には、住宅ローンの借入可能額だけでなく、家づくりにかかる総額と、入居後の生活費まで考えることが大切です。
この記事では、注文住宅を建てる際の住宅ローンの考え方や、無理のない借入額を決めるポイント、具体的な返済額のシミュレーションについて解説します。
1. 住宅ローンは「借りられる金額」ではなく「返せる金額」で考える
住宅ローンを検討するとき、多くの方が金融機関の借入可能額を気にします。
確かに、借入可能額を把握することは大切です。しかし、借入可能額いっぱいまで借りることが、必ずしも安心できる資金計画とは限りません。
住宅ローンの予算を考えるうえで、まず理解しておきたいのが次の2つです。
-
借入可能額: 金融機関の審査基準から判断される、借り入れできる可能性のある金額
-
無理のない借入額: 家計や将来の支出を考慮し、継続して返済できる金額
例えば、金融機関の審査で4,500万円まで借り入れできると判断されたとしても、毎月の返済額が家計を圧迫するのであれば、借入額を見直す必要があります。
住宅ローンは長期間にわたって返済するものです。現在の収入だけでなく、教育費、車の買い替え、老後資金、家族構成の変化なども考慮して予算を決めましょう。
2. 住宅ローンの借入額は年収の何倍が目安?
住宅ローンの借入額を考える際、「年収の5倍から7倍程度」という目安を見聞きすることがあります。
ただし、年収倍率だけで借入額を決めるのはおすすめできません。
同じ年収でも、家族構成や現在の支出、車の所有台数、教育費、貯蓄額などによって、無理なく返済できる金額は異なるためです。
フラット35利用者の実績から見る住宅購入資金
住宅金融支援機構が公表している2025年度フラット35利用者調査では、土地付注文住宅の平均的な資金状況は次のとおりです。
| 項目 | 平均額 |
|---|---|
| 世帯年収 | 約742万円 |
| 所要資金 | 約5,313万円 |
| 土地取得費 | 約1,575万円 |
| 建設費 | 約3,738万円 |
| フラット35融資金 | 約4,379万円 |
| 総返済負担率 | 26.4% |
※住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」より。フラット35利用者の平均であり、住宅取得者全体の平均や推奨借入額を示すものではありません。
この調査からも、土地を購入して注文住宅を建てる場合には、土地代と建物代を合わせた大きな資金が必要になることが分かります。
ただし、平均額をそのまま自分たちの予算に当てはめる必要はありません。大切なのは、自分たちの収入と支出に合った返済計画を立てることです。
3. 無理のない住宅ローンを考える「返済負担率」とは?
住宅ローンの返済計画を考えるときに確認したいのが「返済負担率」です。
返済負担率とは、年収に対して住宅ローンなどの年間返済額が占める割合のことです。
計算式は次のとおりです。
年間返済額 ÷ 年収 × 100 = 返済負担率
例えば、年収600万円の方が年間120万円を返済する場合、返済負担率は20%となります。
一方で、年間180万円を返済する場合は30%です。
住宅ローン以外に自動車ローンや教育ローン、カードローンなどの返済がある場合は、それらも含めて考える必要があります。
返済負担率だけで安心と判断しない
返済負担率は資金計画を考えるうえで参考になりますが、一定の割合以下なら必ず安心というわけではありません。
例えば、同じ返済負担率20%でも、家族構成や生活費、教育費、車の維持費などによって家計への影響は変わります。
また、金融機関の審査上の基準と、家計にとって無理のない返済水準は異なります。
返済負担率だけで判断せず、毎月の手取り収入から生活費や将来の貯蓄額を差し引き、住宅ローンに充てられる金額を考えましょう。
4. 借入額によって毎月の住宅ローン返済額はいくら変わる?
住宅ローンの借入額を考える際には、実際に毎月いくら返済することになるのかを確認しておきましょう。
以下は、借入期間35年・元利均等返済・ボーナス返済なしとした場合の返済シミュレーションです。
借入額別の毎月返済額
| 借入額 | 金利0.8% | 金利1.5% | 金利2.0% |
|---|---|---|---|
| 3,000万円 | 約8.2万円 | 約9.2万円 | 約9.9万円 |
| 3,500万円 | 約9.6万円 | 約10.7万円 | 約11.6万円 |
| 4,000万円 | 約10.9万円 | 約12.2万円 | 約13.3万円 |
※金利は比較のための仮定です。特定の金融機関の適用金利を示すものではありません。実際の返済額は金利タイプ、融資条件、手数料などによって異なります。
例えば、4,000万円を借り入れる場合、金利0.8%では毎月約10.9万円ですが、金利2.0%では約13.3万円になります。
毎月の差額は約2.4万円です。
住宅ローンは長期間返済するため、金利が変わった場合に家計へどの程度影響するのかも確認しておく必要があります。
金利上昇も想定した資金計画を
住宅ローンには、主に変動金利型と固定金利型があります。
変動金利型は、借入期間中に金利が見直される可能性があるため、将来的に返済額が増えるリスクがあります。
固定金利型は、一定期間または全期間の金利が固定されるため、返済額の見通しを立てやすい特徴があります。
どちらが適しているかは、家計の余裕や金利変動への考え方によって異なります。
現在の金利で返済できるかだけでなく、金利が上昇した場合でも家計を維持できるかを確認しておきましょう。
5. 注文住宅の予算は住宅ローン以外の費用も含めて考える
注文住宅の資金計画で注意したいのが、建物本体の金額だけで予算を考えてしまうことです。
実際の家づくりでは、土地代や建物本体工事費以外にもさまざまな費用が必要になります。
主な費用は次のとおりです。
土地購入に関する費用
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土地代金
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仲介手数料
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登記費用
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固定資産税・都市計画税の精算金
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土地購入時の諸費用
建物に関する費用
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建物本体工事費
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付帯工事費
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地盤調査・地盤改良費
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給排水・水道引き込み工事費
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電気・ガスなどの設備工事費
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外構・駐車場工事費
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照明・カーテン・エアコンなどの費用
住宅ローンや手続きに関する費用
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住宅ローン事務手数料
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保証料
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火災保険・地震保険
-
登記費用
-
印紙税
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引っ越し費用
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家具・家電購入費
特に土地から購入して注文住宅を建てる場合、土地の条件によって造成工事や擁壁、水道引き込み、地盤改良などの追加費用が発生する可能性があります。
土地の価格が安くても、建築に必要な工事費用を加えると、結果的に総額が高くなるケースもあります。
そのため、土地を決める前に建物計画と付帯工事費を含めた総予算を確認しておくことが重要です。
6. 無理のない住宅ローンを決める5つのステップ
それでは、実際にどのような順番で住宅ローンの予算を決めればよいのでしょうか。
ここでは、注文住宅を検討する方におすすめしたい5つのステップを紹介します。
STEP1:現在の家計を把握する
まずは、現在の毎月の収入と支出を確認しましょう。
確認したい項目は次のとおりです。
-
毎月の手取り収入
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食費・水道光熱費・通信費
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自動車の維持費やローン
-
保険料
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教育費
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毎月の貯蓄額
-
その他の借り入れ
住宅ローンを組んだ後も、現在の生活水準を維持できるかを考えることが大切です。
STEP2:住宅購入後の支出を想定する
住宅を購入すると、家賃が住宅ローンに変わるだけではありません。
固定資産税や都市計画税、火災保険、将来のメンテナンス費用なども必要になります。
また、お子さまの進学や車の買い替えなど、将来の支出も想定しておきましょう。
STEP3:毎月返済できる金額を決める
現在の家計と将来の支出を踏まえ、毎月いくらまでなら住宅ローンを返済できるのかを考えます。
例えば、現在の家賃が月9万円だからといって、住宅ローンも月9万円まででよいとは限りません。
住宅購入後には、固定資産税やメンテナンス費用などが発生するためです。
住宅ローン以外の住居関連費用も含めて、無理のない金額を設定しましょう。
STEP4:自己資金と借入額を整理する
住宅購入に使える自己資金を確認します。
ただし、貯蓄のすべてを住宅購入に使うのは避けたいところです。
引っ越し後の生活費や急な出費に備えるため、手元に残しておくお金も考慮しましょう。
自己資金と借入額を整理したうえで、土地・建物・諸費用に配分できる予算を決めます。
STEP5:土地と建物を合わせた総予算を決める
最後に、土地と建物を合わせた総予算を決めます。
土地探しを始める前に建物に必要な予算を確保しておくことで、土地に予算をかけすぎることを防ぎやすくなります。
土地の価格だけで判断するのではなく、希望する建物を実現するために必要な費用まで含めて検討しましょう。
7. 住宅ローンの予算を決める前に確認したい3つの注意点
住宅ローンを検討する際には、次の3つにも注意が必要です。
① ボーナス返済を前提にしすぎない
ボーナス返済を設定すると、毎月の返済額を抑えられる場合があります。
しかし、会社の業績や勤務状況によってボーナスの支給額が変わる可能性もあります。
ボーナスが減少した場合でも返済を続けられるよう、できるだけ毎月の収入で返済できる計画を立てましょう。
② 住宅ローン以外の借り入れも確認する
自動車ローンや教育ローン、カードローンなどがある場合、住宅ローンの審査や借入可能額に影響することがあります。
住宅ローンを申し込む前に、現在の借り入れ状況を整理しておきましょう。
③ 将来の収入増加を前提にしすぎない
「今後年収が上がる予定だから、少し多めに借りても大丈夫」と考える方もいるかもしれません。
しかし、昇給や収入増加が確実とは限りません。
将来の収入増加を見込む場合でも、まずは現在の収入を基準に返済計画を立てることが重要です。
8. 注文住宅の住宅ローンは、土地探しを始める前に相談することが大切
注文住宅を建てる際、土地探しから始める方は少なくありません。
しかし、土地を先に決めてしまうと、建物に使える予算が不足する可能性があります。
例えば、希望するエリアで土地を購入できたとしても、建物本体工事費や外構工事費、地盤改良費などを含めると、当初の予算を超えてしまうことがあります。
そのため、土地探しを始める前に、次の内容を整理しておくことをおすすめします。
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住宅購入に使える自己資金
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住宅ローンの借入希望額
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毎月無理なく返済できる金額
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土地にかけられる予算
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建物にかけられる予算
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付帯工事費・外構費・諸費用
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入居後に残しておきたい貯蓄額
建築会社に相談することで、希望する建物の大きさや仕様、土地の条件などを踏まえた資金計画を検討できます。
土地の価格だけで判断せず、希望する暮らしを実現するために必要な総予算を把握することが、後悔しない家づくりにつながります。
まとめ|住宅ローンは借入可能額よりも無理なく返せる金額を基準に
注文住宅の住宅ローンを検討する際には、金融機関から借りられる金額だけでなく、家計にとって無理のない返済額を把握することが大切です。
今回紹介したポイントをまとめます。
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借入可能額と無理なく返せる金額は異なる
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年収倍率だけで借入額を決めない
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返済負担率だけでなく、毎月の家計を確認する
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金利上昇や将来の支出も考慮する
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土地・建物・付帯工事・外構・諸費用を含めた総予算で考える
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土地探しを始める前に資金計画を立てる
住宅ローンの借入額は、家づくりの予算を決めるための大切な要素です。
しかし、住宅ローンを借りること自体が目的ではありません。家を建てた後も、家族が安心して暮らし続けられることが大切です。
アップルホームでは、土地探しから建物のプランニング、資金計画まで、注文住宅の家づくりをサポートしています。
「自分たちの年収で住宅ローンはいくら借りられるのか」「土地と建物を合わせて、どのくらいの予算で考えればよいのか」といった疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
土地探しを始める前の段階から、無理のない資金計画と理想の住まいづくりを一緒に考えていきましょう。